ドラムスティックはドラマーにとって文字通り大切な相棒となります。
これからドラムを始めたい、始めようとしている方にスティック選びのポイント等をアドバイスさせて頂きます。
ドラムスティックには決まった規定のサイズ等はなく、それぞれのメーカーが決めた規格のサイズしかありません。
ですが、どのメーカーも大抵5A(サイズ直径14mm~14.5mm/長さ400mm前後)というサイズを基準にサイズ展開をされています。
5A(標準)5B(5Aより一回り大きい)7A(5Aより細い)という風なちがいがあります。
まずどれを選んでいいかわからないというかたは楽器屋のドラムスティックコーナーに行き5Aと記載のあるスティックを握ってみてください。直感で構いませんので握った際に重さ、太さ、手触りをもとに様々なスティックを握り替えてみてください。
握り心地のいいスティックが見つかったら次は振ってみてください。近くに試打用の練習パットがあると思うのでそれも活用してみてください。
この時点で直感によってスティックを選んでもいいですが
せっかくなのでスティック選定の大事なポイントを3点抑えましょう。
重さ、形、材質です。
まず重さについてですが、スティックは軽いほど音は軽く繊細になります。そして取り回しがしやすく細かなニュアンスを出したい人やジャズやクラシックに向いています。
逆にスティックが重くなるとパワフルで力強い音を出してくれます。ロックや激しいジャンルの演奏がしたい人におすすめです。
次に形についてですが、スティックの先端に丸いこぶのようなものがついているかと思われます。これはチップと呼ばれるものでして形が様々あります。
丸型:先端が丸いタイプです。どんな角度で叩いてもヘッドやシンバルの打面への接地面が一定になるため、音粒がそろいやすいですがその分接地面が点であるため音量が小さめです。初心者におすすめのチップ形状です。
樽型:丸型よりもすこし四角い形になっています。丸型よりも音量が出やすくなっているので丸型の演奏性にプラスで音量が欲しい方におすすめです。
卵型:樽型をより引き延ばしたような形です。音のバラつきも少なく、音量も稼げます。叩く角度によって音色をコントロールすること丸型、樽型に比べ可能になっていてより表現の幅のある演奏をされたい方におすすめです。
ティアドロップ型:先端に向かって徐々にするどくなっています。その形がしずくのように見える為この名前がついています。こちらも卵型同様表現力が高く、表情豊かな演奏に向いています。
円錐型:角度によって接地面積が大きく変わります。叩く際の角度でかなり大きく音を変化させることが可能なので表現力も高いですが、コントロールが初心者には難しいと思われます。
最後に材質についてですが
ドラム・スティックには、オーク、ヒッコリー、メイプルの主に3種類の素材があり、それぞれ異なる特性を持っています。
オークはこの3種類のなかで一番硬く質量もあるため耐久性に優れています。このためパワフルなサウンドが欲しい人にお勧め。繊細な音楽よりも、激しめな音楽に適した素材です。値段はほかの材に比べ安価です。
ヒッコリーは最もポピュラーな素材でドラム・スティックの大半をヒッコリーが占めています。適度な硬さ、重量でコントロールしやすい素材です。値段はオークとメイプルのちょうど中間あたりです。
メイプルは軽量で柔らかく手に馴染む質感が特徴的な素材です。ライド・シンバルを叩いたときのサウンドに独特の響きをもち、ジャズやアコースティック系のドラマーに人気があります。値段はほかの材に比べ高価です。
そして選び抜いたスティックの1セットの一本ずつの重量を測り重さを合わせ、木目を見て節がなくなるべくまっすぐに木目が伸びているものを選ぶのも良いでしょう。
これらを踏まえたうえで自分だけのドラムスティックを是非探してみてください。
心地よい響きを大切に快適なリハーサル
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